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ゆるい時間と淡い珈琲色

朝9時に目を覚ます。相変わらずの列車内。乗客は、カップ麺やら車内販売の弁当を食べだしている。トイレと洗面所は軽く列が出来ていた。

僕もなんとかトイレを済ませ、2つ目のカップ麺にお湯を入れた。
もうすぐ到着の予定。

しかし、どうも様子が変だ。
皆終点の「喀什(カシュガル)」で降りるはずなのに某情報誌の20時間を過ぎても全く降りる準備すらしようとしない。

駅員に聞いてみると、嫌な予感は的中。到着は19時だと言うのだ。
”知らぬは仏”で、20時間列車だと思い込んでいたのが、蓋を開ければ30時間の列車に乗っていたというオチがついた。

でもなんてことはない。そこにはむしろ、安心している自分がいた。
全てが予定通りなんていかない方が楽しい。
そこには”時間に縛られない開放感”みたいなものがあった。
そもそも、この旅に時間の制限なんて無いのだから。
また”ゆるい”時間に戻った。

そして停車の度に後ろから来る特急列車に追い越されながら思っていた。
日本の生活では考えられない”開放的な自由な時間”を今の自分は味わっている。
とても贅沢な”旅の流れ”の中にいる事を実感した。

現実的にも金を節約できる列車内の方が経済的だ(笑。

いつまでも変わらない車窓の淡い茶色の景色を見ながらコーヒー粉を準備しだした。
by hiro5159 | 2008-04-26 23:07 | 中国

三十路オーバーの世界一周旅行日記、タイトルは唄の種の略


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